「大江賢治の覚醒」あとがき

 この度pixivで連載していた長編「大江賢治の覚醒」がめでたく?完結いたしましたので、ちょっとあとがきというか余談を書いてみたいと思います。
 ただし、この作品、性的な描写ありのR-18作品ですので、どうかご注意ください。もちろんネタバレしてます。
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「大江賢治の覚醒」

 <1><2><3><4><5><6>の全6回。
 分量的に、「木野友則の悪意」より長編になってしまいました。多分自分史上一位。
 前にも言いましたが、この展開はずっと以前から決めていたことで、細かい設定以外はほとんど変わっていなかったりします。……そう、賢ちゃんがああなっちゃうことも、次美ちゃんとこうなっちゃうことも、全部決めてました……。

大江賢治君のこと

 この作品のヒロイン。……と言うと本人にぶっ飛ばされます。今回はかなり悲惨な運命をたどらせてしまいました。
 賢ちゃんと次美ちゃんは基本的にはバカップルなので、終章ではナチュラルにいちゃついております。
 賢治君はもともと美人なんですが、美人度MAXになる時は大体鬼モード入ってます。これは「木野友則の悪意」でも同じく。彼は今後も男女問わずモテることでしょうが、次美ちゃん以外の人に触れられることは嫌がるでしょう(演技中は除く)。

それぞれの“力”の顕れ方

 この話の中には“力”を持つ人が何人か出て来ますが、それぞれの“力”の顕れ方には地水火風を割り振ってます。ただし、“視る”ことに特化している武田さんは除きます。
 芦田の二人は、名前が示す通り風太郎先生=「風」、焔=「火」になっています。風は火を煽るものなので、風太郎先生が焔に勝てないのはある意味当然なんですね。
 縁さんは判りにくいですが「地」です。オーラが結晶化してる感じかな。彼女のあのぞわぞわする力は、地をはう蟲をイメージしています。ていうか、彼女の力の顕現が一番エグいな!? 彼女あれで一番秩序の側なんだけどな!?
 そして賢治君の“秋月”の力は「水」です。だから、「火」の焔が彼にかなう筈がないのです。もともと秋月の力は土地を繁栄させるものなので、必然的に彼の力は「水」になります。

天地縁さんのこと

 実は彼女、初期設定では風太郎先生の婚約者でした。でも、設定を練っているうちに“天地”と“芦田”が敵対してしまった上に、風太郎先生のアレなところがわかって来たので(笑)この二人を婚約させちゃいけまいと思い、この設定はなしになりました。
 で、武田さんや賢治君のお母さんにちょっと焼きもちめいた態度を取っているのは、この設定の名残です。賢治君(の監視)を通して風太郎先生とは3年間交流が出来ていますので、憎からずは思っているのかも知れません。くっつくことはまずないですが。

木野友則君のこと

 最後まで読んで下さった方には判るでしょうが、実はこの話で一番恐ろしい人物ってこの人ですよね。ああいう形であれ、賢治君を鬼にするという選択が出来てしまうところが。
 ただ、彼は(たくさんの人を隠しているとは言え)焔の前に堂々と出て来て相対したり、鬼になった賢治君に己の演技力だけで対抗しようとする辺り、自分の身体を張ってます。彼も「木野友則の悪意」を経ているわけで、「この上賢まで奪われてたまるか」と彼なりに思っているんです。


 しかし7月6日現在、全6話のうち5話に評価10点ついてるんですよね。どうもありがとうございます。
 シリーズでは「Waltz(ワルツ)」が閲覧数100越えたし。「Waltz」はロマンチックなラブストーリーだからだろうか。
 次があるかはわかりませんが、次があったらまた会いましょう。